世の中には「弁護士 = プライドが高そう」や「美容師 = おしゃれ」など、好印象・悪印象問わず、職業ごとに浸透している固有のイメージのようなものがあります。

そしてIT業界で活躍するシステムエンジニアにはオタクが多い、なんてことは世間一般ではよく言われたりするのですが、実際のところはどうなのでしょうか・・

実際はオタクは決して多くはない

オタクという概念の定義にもよりますが、世間で言われているイメージよりも、オタクっぽい人はそこまで多くはありません。実際に当記事を書いている私もシステム開発の現場に身を置いていましたが、そこまでオタクっぽい人は見かけません。どちらかと言うとオタクは少数派ではないでしょうか。

「システムエンジニア = オタク」という世間のイメージは、さまざまなメディアなどの影響で、少々誇張されているのかな、というのが正直な印象です。

ただしまったくオタクがいないわけでもありません。アニメオタクや電車オタク、メカオタクなどその種類もさまざまですが、一定数オタクは存在します。そして他の業界と比較すると、ちょっと変わった人が多いのは確かかもしれません。

人とは違う、変わった人は注目を集めやすいものですので、一部のオタクっぽい人が目立ってしまうことで、システムエンジニアにはオタクが多いと言われるのも仕方のないことかもしれません。

徐々にオタクは減少している

IT業界の中でもオタクっぽい人は徐々に減少しているように感じています。同じシステムエンジニアでも20代よりも50代の方が、オタクっぽいというか、変わった人が多い気がします。

50代の人がIT業界を目指そうと思ったのは、まだまだIT産業も黎明期の時代。現在の”デジタルネイティブ”と呼ばれる10代、20代とは違い、システム開発なんて領域は認知度も低く、一般の人から見れば何をやっているかも分からない職業だったことでしょう。

そんな時代にコンピュータの演算処理に魅力を感じて、システムエンジニアとなっている人は、変な意味ではありませんがオタクと言ってよいでしょう。

最近は日本も国を挙げてIT教育に力を入れるようになってきましたし、ITエンジニアのイメージも昔よりも”かっこいい職業”と捉えられることが多くなりました。そのため今後はますますオタクっぽいSEは減少していくと思います。

コミュニケーションをとるのが苦手な人が多いのも要因の一つ

ITエンジニアにオタクが多いわけではありませんが、コミュニケーションをとるのが苦手で内向的な性格の人は多い気がします。

人としゃべるのが苦手で内向的という性格は、世間一般で認識されるところのオタクのイメージと被ってしまうので、本人の趣味趣向に限らず、そうした性格が多いこともオタクのイメージが浸透してしまう要因の一つとなっているのでしょう。

かつてはメカ・演算オタク、最近はアニメオタク

システムエンジニアの大半は非オタクですが、一部のオタクについて、どのようなタイプが多いのかをご説明しておきましょう。

先にも少々触れましたが、現在の50代以降のエンジニアはITの黎明期にマシンや演算処理といったものに感銘を受けてこの世界に入ってきた人たちです。そのためかつてはメカ・演算系のオタクが多かったです。趣味の一環で自宅にサーバーを立てたり、ネットワーク環境を構築したりする人も多かったです。

そして現在はアニメなどのソフトコンテンツに影響を受けてエンジニアを目指す子も多く、アニメ系オタクが多い印象を受けます。
※参考記事「最近のITエンジニアを目指す学生の傾向について

ただし新入社員の頃は生粋のオタクでも、働いていく中でオタク度が薄まっていく子もいます。オタク度も人それぞれです。

 

おわりに

システムエンジニアは世間が思っているイメージよりも、実際はオタクは少ないです。ただし他業種と比較すればオタクは多いかもしれません。

しかし決してオタクだから悪いことはありません。本人の趣味趣向なんてものは仕事には影響しませんし、何かに熱中できるということは素晴らしいことかもしれません。だからオタクだからといってSEが向いていないわけでもないですし、その逆もまた然りなのです。

 



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