ITエンジニアを目指す学生がいるからこそ、IT業界が成り立っているわけですが、20年、30年前にIT系を目指した学生と、現在IT系を目指している学生では、ちょっと傾向が変わってきていると感じます。何が正しいかを論じるつもりもありませんが、今回はそんなことについてお話していきたいと思います。

今はインターネットをきっかけとしてIT業界に興味を持つ

まずIT業界に興味を持つことになったきっかけが、かつての学生とは変わってきています。かつてはコンピュータというメカニックな部分や、電子計算という処理に対して「すごい」という気持ちを抱き、IT業界に進むことを決めた学生が多いのではないでしょうか。

一昔前にはITエンジニアは変わり者が多いと言われていたように、コンピュータのハードでマニアックな部分に惹かれる人が多かったと思います。

それが今ではIT業界に興味を持つきっかけとなったのは、インターネットやアニメといった、比較的ソフトなコンテンツが始まりとなっていることが多いように感じます。この傾向を否定するわけではありませんが、興味を持つきっかけが変わってきたことで、仕事に対する興味の持ち方も変わってきたなと思います。

インフラ系に興味を持つ学生が少なくなった

これもあくまで個人的な見解でしかありませんが、サーバーやネットワークを構築するインフラ系の技術に興味を持つ学生は少なくなったのではないでしょうか。

かつてはGUI(グラフィックユーザインターフェース)という概念すらありませんでした。現在はコンピュータといえば画面があるのが当たり前ですが、一昔前では考えられないことです。

インターネットという概念さえもありませんでしたから、コンピュータが好きという子は、コンピュータを一から組み立てたり、サーバにかかる負荷を軽減することを考えたり、ネットワークに関することをいじったりして遊んでいました。だから今よりもインフラ系の技術に関しては詳しい人が多かったし、好きな人も多かった。

今でも情報系専門学校の卒業研究を見に行ったりしますが、研究テーマとしてサーバーの冗長化やネットワークについて研究している子は「本当にコンピュータそのものが好きなのだと感じます。」

WEB系やスマートタブレットの開発に対する興味は強くなった

逆にITへ興味を持つことのきっかけがインターネットという子が増え、WEB系の開発案件に興味を持つ学生は多くなったのではないでしょうか。また今の10代は生まれた頃からテクノロジーが身近に合った世代。

スマートフォンをいじりながら成長してきたので、アプリ開発などのスマートタブレットをプラットフォームとしたプログラミングには非常に強い興味を抱いていると思います。

 

おわりに

IT業界に進む学生の興味が変わってきたから、IT業界がどうにかなってしまうというわけではありませんが、技術の進歩によっても、学生の興味を抱く対象は変わってくるのでしょう。

ただし現在においても、かつての学生のように趣味で自宅にサーバーを構築してみたり、ネットワーク環境を構築してみたりする子もいます。そうした子はこれから減少していくであろうインフラ系エンジニアの世界では貴重な人材となっていくことでしょう。

 



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