新人エンジニアにミスはつきものです。ですが失敗を繰り返していくことで学習し、一人前のエンジニアに成長していくものですので、ミスは貴重な体験かもしれません。

とは言っても、あまりにもミスや失敗が多すぎるのも良くはありません。ということで、新人エンジニアがやってしまいがちなミスについてご紹介していきますので、最近エンジニア人生をスタートさせた新人の方は参考にしてください。

テスト完了後のプログラムに手を加えてしまう

新人のころはテストの重要性を理解するまでに、いくらか時間がかかります。プログラミングは学生時代に勉強していますが、テストとなると始めての経験になることが多く、それも仕方の無いことかもしれません。

テストは品質を保証する行為であり、テストを行うからこそ、システムは商品としての価値を持つのです。だからテストが完了したら、むやみに手を入れてはいけません。それは検品済みの商品をひっくり返して、いじくり回すことと同じ行為です。

しかし新人エンジニアの場合、テストが終わったにも関わらず、ちょっとしたレイアウトが気に入らないなどの理由から、ついついテスト完了後のプログラムに手を入れてしまいがちです。修正内容が微々たるもので、本人は「他には影響が出ない」と自負していたとしても、一度手を入れてしまったものは、品質を保証するために再度テストを行わなければなりません。

ちょっとした行為が、大幅な手戻り作業となってしまうこともありえます。テストが完了したシステムには絶対に手を入れないようにしましょう。

バージョン管理がずさん

機能改善やバグ対応を行っていくと、同じシステムでもバージョンがどんどん上がっていきます。しかしシステムはパッと見ただけでバージョンを把握するのが難しい代物です。バージョンアップによって画面構成がガラッと変わっていれば別ですが、内部的な機能となると、実際に動かしてみないとバージョンアップ前のものか後のものか判別ができません。

だからSEたるもの、システムのバージョン管理は徹底して行わなければなりません。もし不具合対応や機能改善を施そうとしても、最新版ではない古いバージョンのプログラムに適用していては何の意味もありません。納品前にバージョン違いに気付きでもすれば、最新版のプログラムで全ての作業をやり直さなければなりません。

余計な手間を生まないように、どれが最新版のプログラムなのか、しっかりと管理しておくようにしましょう。

設計書も同様に徹底したバージョン管理を

プログラムもそうですが、設計書もバージョン管理を徹底するようにしましょう。プログラムと設計書のバージョンがずれてしまうと、いったい何が正しいのか、どれが最新版なのか困ってしまいます。

設計書には改変履歴のシートを用意して、プログラムに修正や追加、削除があった場合には、必ず「いつ」・「どのモジュールに」・「どんな機能を修正したのか」の履歴を残すようにしましょう。

顧客要望に対して安易に「できます」と答えてしまう

これも新人エンジニアが怒られること”あるある”だと思いますが、お客様から「〇〇していただけますか」と要望があり、相談もせずに「大丈夫ですよ」とか「やりますよ」などと答えてしまうのはいけません。「お客様の追加要望は簡単には受け入れてはいけない」でも説明しているように、いくら技術的にお客様の要望を叶えることが可能だったとしても、安易に要望を受け入れてはだめなのです。

お客様は友達ではなく、取引相手です。エンジニアが作業するには作業単価が発生しますので、契約内容以外のことは、全て見積もりを提出してから発注を受けるというプロセスを踏まなければなりません。

サービスのつもりで無償で対応すれば信頼を得られるかもしれませんが、逆に一度でもそういうことをしてしまうと、今後どこで線引きをするかが難しくなってしまいます。サービスで何かをするということは、高度な駆け引きとなりますので、仕事に慣れていない新人エンジニアのうちは絶対に止めておきましょう。

 

おわりに

エンジニアとしてデビューして間もない新人のうちは、失敗をすることは多いかもしれませんが、失敗を恐れて消極的になってはいけません。先にも述べましたが、失敗やミスをしながら、立派なエンジニアに成長していくのです。

今回ご説明したような事項を意識しつつ、なおかつ同じ失敗は繰り返さないという気持ちを持って、果敢にさまざまなことに挑戦していくようにしましょう。

 



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