システムエンジニアの労働環境は、一昔前と比較すれば、格段に良くなってきていると感じます。開発プロジェクトにも山場のようなものはありますが、徹夜をすることも稀ですし、月の残業時間がほぼゼロという現場も珍しくありません。
SEの残業時間が減少しているのは事実ですが(もちろんプロジェクトによって異なりますが・・)、同じ現場にいても毎日定時で帰れる人と、残業過多になる人がいます。残業が多くなってしまうことについては、会社側の配慮や、PMのマネージメント力に左右される部分ではありますが、個人的な要因も無いわけではありません。
そこで今回はついつい残業が多くなってしまうSEの特徴について、ご説明していきます。
残業が多くなってしまうSEの3つの特徴
段取りが悪い
まず第一に挙げられるのは、段取りが悪いこと。システムエンジニアの仕事も他の職業と同じように、仕事を上手に進めていく上では、段取りとコミュニケーションがとても大事になってきます。
新人SEのころは、目の前の仕事だけに集中していればよいでしょうが、ある程度経験を積めば、複数のタスクを抱えるようになります。さらに取り掛かった仕事が終わっていないうちに、新しい仕事を振られることもあるでしょう。
自分が抱えている複数のタスクには、必ず優先順位をつけて、効率よく仕事を終わらせていくようにしましょう。そもそも優先順位のつけ方自体が分からない場合は、周りの有能なSEをよーく観察して、できる人の行動から学ぶようにしていくと良いです。
※参考記事「できる人の真似をすることがSEとしての成長スピードを速める秘訣」
むやみに仕事を引き受けがち
システムエンジニアの仕事も、基本はチームプレーです。もちろん個人の担当業務はありますが、それは全体での作業の一部を割り振られているに過ぎません。
作業の割り振りは通常であればPMが行うものですが、時にはメンバーから作業依頼が来ることもあります。仕事を依頼する理由がどのようなものかはさておき、むやみやたらに仕事を引き受けるのは止めましょう。依頼してくる側が年の離れたベテランSEだと、なかなか断りにくいかもしれませんが、そこは心を鬼にして冷静に判断するのです。
もちろん無条件に作業依頼を断るのではなく、自分に余裕があれば、協調性という意味でも引き受けるのがベターです。しかし自分のキャパを超えてまで仕事を引き受けると、結局大変な思いをするのは自分自身でしかありません。作業効率も悪くなり、品質も落ち、予期せぬバグを生み出してしまうリスクも高くなります。
しっかりと自分が抱えている仕事量に対して、どれだけの時間をかければ終わるのかの作業見積りをした上で、新たな依頼を引き受けるかどうかを判断するようにしてください。
仕事ができすぎる
「仕事ができない」のではなく、逆に「人よりも仕事ができすぎる」ということも残業過多に陥ってしまうポイントとなります。
同じシステムエンジニアでも、それぞれで得意分野が違ったりします。例えばエンジニアAさんはインフラまわりが得意で、エンジニアBさんは金融関係の業務知識に長けていたりなど。さらにインフラまわりでも、ネットワークに精通している技術者もいれば、機器構成を考えるのが得意な技術者もいます。
そうして技術領域ごとに細分化していくと「この業務ならこの人」という、適任者が見つかります。そして仕事ができる人ほど、任される領域が多くなります。さらに「この人じゃなければできない」になってしまうと、どんどん特定のSEに仕事が振られるようになります。
技術的なことで頼りにされるのはシステムエンジニアにとって喜びでもありますが、残業が多くなりすぎては、素直に喜べません。技術的な面で担当作業が多くなっているようであれば、チーム内で新たに任せられるSEを育成するなり、後継者をつくることが求められます。
おわりに
残業が多くなると、残業手当ての額も大きくなり、収入が増えるという恩恵はあります。しかしあまりにも残業過多の状態になってしまうと、お金よりも休日が欲しいと思うことになるでしょう。
※参考記事「多忙なSEは残業代で給料が増えても、結局使う暇さえなくて不幸だよね」
心身ともに、健康面のことを考えるなら働きすぎはよくありませんので、残業が増えすぎてしまっている方は、今回ご紹介したようなポイントを念頭に、自身の働き方を一度見直してみることをおすすめします。
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