システムエンジニアという響きを聞くと、なんだか頭の良い人じゃないとなれない職業なのかなと感じる人もいることでしょう。実際の仕事ぶりも、一般の人には理解しがたいコンピュータ言語を打ち込んでいることもあり、余計にそうしたイメージを持たれるのかもしれません。
しかし「システムエンジニア = 頭が良くないとだめ」ということはありません。実際に働いている人を見てみると、”天才”と呼ばれるような人はごくわずかで、ほとんどの人は普通だと思います。
頭が良くないとできない分野はほんのわずか
エンジニアの仕事の中には、確かに頭が良くなければできない仕事もあるでしょう。原始的なコンピュータ言語を使用するものとか、特殊なお客様のシステム開発など・・しかしそんな仕事は非常にわずかですし、そうした稀な仕事は、一部の天才エンジニアが対応すればよいだけの話です。
ほとんどの仕事は、普通の頭脳を持ったSEが対応できるレベルの仕事です。決してSEのことを馬鹿にしているわけでもなく、「SEの仕事は頭が良くないとできない」なんてことはないと言いたいだけです。
SEを目指したいけど、学校での成績はあまり良くないけど大丈夫かな・・と不安を覚える学生の方も、そこまで心配する必要はありません。もちろん頭が良いに越したことはありませんが、天才でなくてもSEの仕事は務まります。
頭の良さ以外に求められるもの
SEだからといって、頭脳明晰である必要はありませんが、頭の良さ以外に求められるものはあります。
要領の良さ
これはどの仕事にも共通して言えることかもしれませんが、SEであっても要領の良さは大事です。システムエンジニアもプロジェクトチームを組んで開発に従事することになりますので、段取り良く仕事をしていくことは、個人だけでなくチームとしての生産性を高めることにつながります。
しっかりと自分が抱えているタスクについては、優先順位をつけて、要領よく仕事をこなしていきましょう。
物事をロジカルに捉えられる思考
プログラミングを組む場面では、ロジカルな思考が必要となります。プログラムの元となるアルゴリズムを考える際には、「○○すれば□□となる、だから△△の処理が必要だ」というように、物事を順序だてて考える力が求められます。
SEにとっては、ロジカルシンキングができることも大事です。
コミュニケーション力
コンピュータはSEにとっての商売道具であり、仕事中はコンピュータの画面と向き合っている時間は多いかもしれませんが、誰とも話さないまま一日が終わるということもありえません。プロジェクトチームのメンバーであったり、お客様であったり、SEといえども人と人が関わっていく仕事です。
そのため仕事を円滑に回していくための、コミュニケーション力もSEとしては大事な能力となります。時には技術力よりもコミュニケーション力が求められることもあるでしょう。
※参考記事「システム開発も結局一番大事なのは技術力よりコミュニケーション力」
センスは経験によってカバーできる
システムエンジニアやプログラマーは、よく「センスが大事」なんてことが言われたりします。確かにこれは間違いではなく、誰からも教わっていないのに上手なプログラムを組むプログラマーや、経験が少ないのに緻密なシステムを設計できる人はいます。
ですがこの”センス”の部分は、経験によってカバーできるものと考えています。新米エンジニアのうちは、センスの良し悪しによってSEとしての能力に差が出ることはありますが、年を重ねれば重ねるほど、経験の差がSEとしての能力の差につながります。
しっかりと向上心を持って仕事に取り組んでいれば、だれでも「有能でできるSE」になれるチャンスはあるのです。
おわりに
「SEは頭の良い人しかなれない」なんてことは決してありません。普通の頭脳があればSEとしての仕事は遂行できますし、頭の良さだけでなく、要領の良さやロジカルシンキング、コミュニケーション力なんかも大事になるのです。
逆を言えば、頭が良いだけでSEとしての仕事ができるわけでもありませんので、総合力を高めていくことを意識していきましょう。
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