システムエンジニアやプログラマーといった職業に就く人の多くは、大学や専門学校で情報処理について学んでいることでしょう。ですが一部には他業種からの転職組で、未経験でIT業界に飛び込んでくる人もいます。
どちらもSEとして就職・転職したからといって、即戦力になれるわけではありませんが、未経験での転職組は基本的な知識すらないため、最初はより苦労することになるでしょう。
今回は未経験でSEに転職した人が、とりあえず最初に覚えておきたいことについてご説明していきます。
未経験者がまず覚えておきたい、SEにとって基本的なこと
業務上で使用する専門用語
SEは専門職のため、なにかと専門用語が多いです。
通常であれば基本的な専門用語は、学生時代のうちに耳にしながら、だんだんと言葉の意味を覚えていくものです。しかし未経験者の場合は、何もかも分からないところから仕事をスタートしなければなりせん。
本当に無知のままSEとして転職してしまうと、技術的な会話にはまったくついていくことができないでしょう。まるで宇宙語状態で、何かを聞かれたとしても「えっ!はっ?」みたいな感じで、会話が成立しません。
会話もできないようでは話になりませんので、最初は専門用語を覚えることから始めましょう。「イチから始めるシステム開発」や「世界一やさしい〇〇」みたいな専門書を読み込んでも良いですし、ネット上の有用なページを閲覧するのもありです。
どうしても英字やカナの横文字なんかが多く、言葉自体を覚えにくいのは厄介かもしれませんが、とにかく自分の知らない言葉に遭遇した時は、すぐにネット検索して調べる癖をつけましょう。今の時代はインターネットという便利なツールがありますので、どんどん活用してください。
こちらの「SEを目指すなら知っておきたい、IT業界で使用される専門用語集」でも、一部の専門用語について解説をしておりますので、参考にどうぞ。
プログラミングに必要なアルゴリズム(フローチャート)
当記事では「未経験でSEになる」といった表現をしていますが、まずは単体テストやプログラミングなど、プログラマーとしての仕事を任されることになるでしょう。そうした際にプログラミング言語を覚えていくことは大事なのですが、それよりも前にアルゴリズムの考え方を覚えることが優先です。
アルゴリズムとは物事を処理する際のロジカルな考え方のことで、例えば「3、4、8」という3つの数字の平均値を求める処理のアルゴリズムを言語化すると「3の数字に4を足し、さらに8を足し、3で割る」といった感じになります。そしてプログラミングの世界では、アルゴリズムはフローチャートといった形で視覚化されます。
プログラムを組む時のプログラマーの思考は、まずはアルゴリズムを考え、それをプログラミング言語でソースコードに起こしていくのですから、アルゴリズムが分からないことにはプログラムを組むことができません。
アルゴリズムやフローチャートに関しては、外部サイトではありますが、以下のサイトを参考にしてください。
基本的なコンピュータの仕組み
システムエンジニアと言えども、コンピュータ自体の知識に乏しい人がいるというのは、以前の「意外な事実!SEでもコンピュータに詳しくない人は案外多い」にてご説明しました。
アセンブラのような原始的な言語を使用するのでもない限り、常に二進数や十六進数のことを考えながらプログラミングするわけでもありませんし、コンピュータや情報処理に対する知識はなくてもSEとしての仕事はできるかもしれません。
ですが基本的な仕組みぐらいは頭に入れておきましょう。CPUの役割だったり、メモリの性能の違いによる影響や、ハードディスクの容量についてなどは、SEだったら最低限知っておきたいレベルの知識です。
もし余裕があるならIT系国家資格の中でも、最も合格難易度の低い「ITパスポート試験」を、勉強がてらに受験してみるとよいでしょう。
おわりに
業界未経験からの転職組は、理系学生の新卒とはスタートラインそのものが違います。その分苦労することは多いでしょうが、SEとしてやると決めた以上は努力するしかありません。
未経験者の場合、プログラミング言語だ設計書だなんて焦らずに、まずは今回ご紹介したような基本的なことから着実に覚えていくとよいでしょう。ですがもし入社するまでに余裕があるなら、ある程度は自主学習して知識を蓄えておくことをおすすめします。
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