情報化社会と呼ばれるだけあって、近年は日常業務のシステム化対応が進んでいます。もう世の中システムだらけと言っても過言ではないのではないでしょうか。
ちなみに「書き入れ時」という言葉は、繁忙期には売上げなどの数字を帳簿に書き入れることが多くなることが由来となっているそうですが、これだけシステム化が進んだ世の中では、もやは「書き入れ時」ではなく「入力時」のほうが正しいかもしれません。
とは言っても、創業間もない企業や昔ながらのやり方を踏襲している企業では、まだまだシステムを導入していないことも多いでしょう。ということで、システムを導入するきっかけについてご説明していきましょう。
システムの導入を考え始めるタイミング
以前記事にした「企業にとって人的業務をシステム化する意味や目的とは」の内容と似通ってくることもありますが、システム導入を考え始めるタイミングは主に次の通り。
管理するデータ量が多くなってきたとき
事業が拡大していけば、おのずと管理するデータの量や種類は増えていきます。自社で抱える顧客情報や、新しい商品の商品情報、売上データなどなど・・
システムが登場する前はこれらのデータはすべて、帳簿に書き写して紙ベースで管理していました。しかしコンピュータが一人に一台配布されるようになった現在は、データの修正やコピーが容易なエクセルファイルで管理している企業がほとんどではないでしょうか。
エクセルファイルの登場で、スペースをとることなくデータを管理できるようになりましたが、それでもデータ量が多くなりすぎると、「あのデータはどこに保存したかな」や「データ修正時には複数のファイルを修正しなきゃ」など、管理が大変になってきます。
そうなってくると、いよいよシステムの登場というわけ。システム化することで、ばらばらに管理していたデータを一元管理し、それぞれのデータに整合性を持たせることができます。データの管理に多くの時間を費やすようになってしまったり、目的のデータを探すのに時間がかかってしまっているなら、システムを導入するタイミングなのかもしれません。
単純作業に人手を多く使っている場合
コンピュータは人間よりも単純作業をすることが得意です。しかもコンピュータはミスすることがありません。そのため単純作業に多くの人手を使っているなら、システム化することで人件費の削減につながります。
とは言っても、全ての作業をコンピュータ任せにすることもできません。さまざまな人が複雑に絡み合う業務の中では、どうしても人間の判断が必要になってくる場面があります。システムを導入する場面では、業務のどの部分を人間が介入し、どの部分をコンピュータに任せてあげるのかを考えてあげる必要もでてきます。
こんなときにはシステムの導入はまだ早い
これまでシステム導入のタイミングについてご説明してきましたが、逆にこんなときにはまだシステムは必要ないという状況について説明します。
まだまだエクセルでデータを管理して、それほどの負担を感じない場合は、わざわざ高いお金を払ってまでシステム化する必要はありません。もうすこし事業の規模が大きくなってから、システム化に向けての予算取りをしていきましょう。
またシステム化した際に削減できるであろう人件費と、システム導入のための費用を天秤にかけ、そこまでのメリットがない場合も、システム導入のタイミングではないと判断してよいと思います。煩雑な管理も単純作業もパートでも雇ってお願いしたほうがよっぽど良いでしょう。
システムを導入するにはしかるべきタイミングがあります。勢い余ってシステムに先行投資をしても、企業の財務状況を圧迫してしまいます。システムを入れれば便利になることは間違いないですが、果たして今がそのときなのかを、しっかりと見極めていくことも大事なのです。システム導入に悩んでいる担当者は、今回ご説明した事項を参考にしていただけばと思います。
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