システムの運用保守を請け負っていると、軽微なバグから機能改善まで、さまざまな懸案事項がたまってくることになります。全ての懸案に対応できれば良いのですが、それができなければ年に一度はたまった懸案事項の棚卸作業をするようにしましょう。

懸案事項の棚卸を行う意味

懸案事項を棚卸するということは、たまってしまった懸案に対して「継続して対応予定」や「運用見直しによって懸案一覧から削除」といったように分類分けをして、懸案事項の見直しをする作業です。運用によってカバーできるものはできるだけ一覧から削除するようにしましょう。

なぜこのような見直しをするのかですが、優先順位をはっきりさせるためです。どうしてもシステムの保守をしていくと、懸案事項はたまっていってしまうものです。あまりに対応しなければならない懸案がたまってしまうと、一つ一つの重要度のようなものが希薄になってしまいます。

どういても限られた時間と費用で対応できる数には限度がありますので、年に一度は懸案事項の棚卸作業をして、懸案管理台帳をすっきりさせましょう。

どうしても対応しなければならないなら保守費用の見直しを

お客様によっては懸案事項の見直しを許してくれないこともあるでしょう。そうした場合は保守費用の見直しを提案するしかありません。

そもそもなぜ懸案事項がたまってしまうのかと言うと、保守費用の中で行える対応数と、発生する懸案事項の数が見合っていないからです。保守費用が増えれば、その分多くの懸案に対応することができます。

エンジニアの心境としては、お客様から頼まれれば懸案事項の解決に向けて対応したくもなりますが、そこはビジネスですので、対応できることとできないことは一線を引くようにしましょう。

棚卸作業は必ずお客様と一緒に

当たり前のことではありますが、懸案一覧の棚卸作業は必ずお客様と一緒になってするようにしてください。勝手に一覧から削除してしまえば、お客様も怒って当然です。

ひとつひとつ懸案事項を確認していき、今後の対応について協議していきます。もし削除対象とする場合は、運用でカバーする方法の提示や別機能の対応で補完するなど、削除する理由づけもしっかりと行い、お客様に納得してもらうようにしましょう。

 

おわりに

懸案事項は台帳を用意して管理していると思いますが、あまりにたまってしまっているなら、本当に重要な懸案をはっきりさせる意味でも、棚卸作業を行いましょう。

未対応のままとなっている過去の懸案を掘り返すのは気乗りしない作業だとは思いますが、お客様にとってもエンジニアにとっても懸案の棚卸は「やってよかった」作業となるはずです。