ITエンジニアが仕事をする上で意識すべき項目のひとつに生産性の高さがあります。開発にも予算があるため、生産性が高くなりシステム開発の効率が上がれば会社は利益が出ますし、逆に生産性が低く工数ばかりが膨らんでしまえば赤字になってしまいます。

それはたとえ派遣契約で稼働していたとしても同じです。生産性の高いエンジニアは重宝され、お客様から頼られるエンジニアとなります。

今回はエンジニアの生産性を高めるには、朝・昼・晩でやるべき作業内容を切替えるとよいという話をしたいと思います。

午前(朝)はできるだけ頭を使う作業を

朝の時間帯は一日の中でも、頭が一番さえている時間帯で、論理的思考が求められるような作業をするとよいでしょう。

例えばシステム開発の中でも難しいロジックを考えたり、難解なアルゴリズムを読み解いてソースコードをガリガリ書いたりといった仕事。午前中のうちにこれらの作業に取り掛かることで、昨晩では思いつかなかったような画期的なロジックが浮かんだり、無駄のないソースコードが書けるようになります。

午前中に集中できない人は生活習慣を見直しましょう

本来なら午前中は頭の疲れもたまっておらず、一日の中でも一番集中できる時間帯のはずですが、たまに「午前中は頭がぼーっとして集中できない」と言う人がいます。

こうした人はいつ集中して仕事をするのでしょうか? 「自分は夜型タイプ」と答える人もいるでしょうが、夜は残業扱いになってしまいますし、夕方までに仕事を終わらせて、しっかりと定時に帰る方が、よっぽど生産性の高いエンジニアと言えます。

午前に集中できないという人は、出社ぎりぎりまで布団の中ということはありませんでしょうか? 朝食を抜いていませんでしょうか? 夜更かししすぎていませんでしょうか? 一度自分の生活習慣を振り返って見直すことを考えましょう

午後(昼)は単純な作業をこなす

午後は集中力が低下するので、午前中のようにバリバリと頭を使う仕事ではなく、単純な作業をこなすような仕事をするとよいでしょう。

集中力が低下する原因は、お昼時に食事をして血糖値が上がることで、眠気が生じてしまうためです。さらに午後は気温も高くなるので、余計に頭がぼーっとしてしまいます。

午後には午前中のうちに考えたロジックを設計書にまとめたり、設計書から単純にソースコードに起こすような簡単なプログラミングなどに時間を費やすとよいです。

指摘事項を増やしたくないお客様説明は午後に行う

集中力が低下するのはお客様も一緒です。開発の効率を上げるテクニックとしては、システムの仕様を凍結するような打ち合わせで、あまりお客様から指摘事項をもらいたくないなら、お客様説明は午後にするのが有効な手です。

もちろん機能不足や不具合を隠すために午後にお客様説明を行うのは論外ですが、細かい指摘や追加要望を極力抑えるには有効で、開発工数を押さえることにもつながります。

ただしお客様へのシステムの操作説明については、集中力の高い午前の時間帯にするとよいです。午後にしてもしっかりと理解できていないことが多く、後日になって問い合わせが連発することにもなりかねません。そのほか要件定義時のヒアリングも午前に行うほうが、より多くの意見を吸い上げることが可能になります。

定時後(夜)は基本仕事をしない

定時後からはお客様からの問い合わせ電話もなくなり、自分の作業に没頭できると思われるかもしれませんが、生産性を高くするには、定時後には基本仕事をしないのが理想です。

朝から駆使してきた頭の疲れもたまっていますので、夜は生産性が悪くなります。”自分は夜型”と主張する人は、先にも述べたように、まずは生活習慣を見直しましょう。優秀なエンジニアになりたいのであれば、いかに夜に仕事をしないで済むのかといった、作業の効率化を考えるべきなのです。

ただ悲しいことに実際の現場では、だらだらと生産性の低い残業をこなしているエンジニアもたくさんいます。日本企業では残業は美徳という観念もありますが、働き方改革も叫ばれる昨今ですので「残業は悪いこと」という意識を会社全体でつくっていかなければなりません。

残業が長引くなら食事休憩を取ろう

ただシステム開発の現場では作業量に波があり、どうしても納期前になると忙しくなります。そうすると残業せざるを得ない状況も発生します。

1時間程度の残業で済むのなら通しでやってもよいでしょうが、もし残業が長引くなら食事休憩の時間を取りましょう。「腹が減っては戦はできぬ」という言葉があるように、空腹時では集中力も低くなってしまいます。それに食事休憩をはさむことで、精神的にもリフレッシュして再度仕事に取り掛かることができます。

しっかりと食事をして集中力を取り戻してから、日中にやり残した作業を終わらせるようにしましょう。

 

おわりに

これまでご説明してきたように、午前(朝)にやるべき仕事、午後(昼)にやるべき仕事、定時後(夜)に取り組むべき姿勢を見直すことで、仕事の生産性を高めることができます。

新人エンジニアはまだまだ言われたことだけをこなすのに精いっぱいでしょうが、スケジュールもある程度自分でコントロールできるようになれば、いかに作業効率が高くなるかを考えながら仕事に取り組むようにしましょう。



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