SEのまま所属企業だけを変更するタイプの転職は、SEの世界ではよく見られます。システムエンジニアは技術者の世界ですから、転職を進める上では、未経験者よりも経験者の方が圧倒的有利なのです。
ですがSEにとって業界の経験年数はどれぐらい大事なのでしょうか。当社が意識していることについて、意見を書き連ねていきたいと思います。
経験年数よりも実績が大事
しょっぱなから本件のテーマの根底を覆すような話となってしまいますが、たとえシステム開発経験が豊富なSEが転職面接に来たとしても、大事なのは経験年数よりも実績です。転職時の面接には職務経歴書を持参することになりますが、そこでは経験年数よりも、どんな業務を担当してきたのかを面接官は見ています。
もし以下のような技術者2名が面接にやって来たとします。
- 【A】40歳で実務経験20年(担当フェーズは詳細設計、PG、テスト)
- 【B】30歳で実務経験10年(担当フェーズは要件定義、基本設計、詳細設計、PG、テスト)
【A】の技術者は経験年数は長いですが、詳細設計以降のフェーズしか担当できません。対して【B】の技術者は経験年数は短いですが、作業できる幅が広いことが分かります。職務経歴書を確認して本人から話を聞けば、システム開発の上流工程からプロジェクトに参画していたことが分かるはずです。
このような場合は、たとえ【A】のSEの方が経験年数は長かったとしても、【B】のSEの方がより濃密な経験をしてきており、技術レベルも高いことが想定されますので、【B】のSEの方が企業にとっては欲しい人材となるわけです。
経験年数よりも、これまで何をやってきて、今何ができるのかが大事なのです。ですのでSEとしてエンジニア人生を始めたからには、常にスキルアップしていく向上心を忘れないようにしましょう。
経験有りでもブランクがあると厳しい
SEとして開発経験を積んでいたとしても、採用するソフトウェア企業にとって悩ましいのがブランクがあるケースです。
例えば20歳でソフトウェア企業に就職して、25歳で別業種に転職。そして30歳になって再びIT業界で活躍したいという思いから、SEへの転職を決意しましたというパターン。
ブランクの期間が1年、2年程度ならまだしも、5年もあると「過去に培ったスキルはまだ活かせるだろうか・・」とか「もうシステム開発の要点を忘れてしまっていないだろうか・・」と考えて躊躇してしまします。
できるだけブランクは短いほうが転職を進めやすいです。またブランク前の経歴があまりに短すぎるのはよくありません。そして「なぜIT業界を離れようと思ったのか」ということと「なぜIT業界に戻ってこようと思ったのか」という理由も、しっかりと説明できるようにしておきましょう。
若手エンジニアであれば最低でも1年の経験は欲しい
若手エンジニアであっても転職を考えることはあります。スキルアップのために転職したいという気持ちは健全だとは思いますが、あまりに経験年数が短すぎるうちの転職は要注意です。
まだまだ日本社会では”転職”という行為に対して、「忍耐が足りない」や「協調性が乏しい」など負のイメージを抱くことも多いです(実際にそういうケースで転職を考える人もいるわけですが・・)
そのため入社後の早い段階で所属会社に見切りをつけたとしても、最低でも1年間はその会社で頑張ってほしいものです。就職して1年未満の転職となると、経験者だとしても先ほど述べた通り、「忍耐力が無く、嫌なことからすぐ逃げ出す人」のように悪い印象を抱かれてしまう恐れがあります。
若手SEの転職の場合は、最低でも1年以上の実務経験はほしいと考える企業は多いでしょう。
おわりに
SEにとっては経験年数も大事ですが、それよりも「何をやってきたのか」や「今何ができるのか」ということが求められます。そして若手のうちの転職については、最低でも1年以上の開発実績があるとよいでしょう
転職適齢期の話については、こちらの「システムエンジニアの転職は何歳まで大丈夫なのか?」でもお伝えしておりますので、是非ご参考にしてください。
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