客先プロジェクト参画時の面談や、転職する際に必要となるのがスキルシート(技術経歴書)。システムエンジニアであれば、会社が用意したものなり、個人で用意したものなり、必ず自分自身のスキルシートを持っているはずですが、しっかりと記載されている内容や項目まで精査していますでしょうか。

もし会社フォーマットに合わせてなんとなく用意しました程度であれば、もう少し工夫の余地があるかもしれません。少しでも面談時の印象を良くするための、スキルシートの書き方についてご紹介していきましょう。

人柄が伝わるように性格や将来像を記載

面談相手は技術者のスキルだけではなく、人柄も見ています。今後一緒に働いていけそうな人間かどうかも判断材料になるわけですが、わずか数十分の面談で、人柄を伝えるのは難しいですし、見抜くことも同様に難しいものです。

だからスキルシートの余白(下部)あたりに、技術者本人の”人柄”や”目指す将来像”についても記載しておくと良いでしょう。

とは言っても、人柄を説明するにもマイナスな要素ばかりを記載しては印象が悪くなってしまいます。もし人と喋るのが少々苦手であれば、「口数は多いほうではないですが、報告・連絡・相談といったコミュニケーションはしっかりと取ることができます」というように、プラスな点も併せて記載してフォローするのもテクニックのひとつです。

目指す将来像としては「あふれる挑戦心を活かし、多くのプログラム製造に携わり、複数の角度から物事を見ることができる人材を目指しております。」というように、できるだけポジティブなことを記載したいものです。ただし心にも思ってもいないような嘘を記載するのはいけませんので、あくまで本人が思っていることを書くようにしてください。

案件に合わせて意気込みを記載

スキルシートも毎回同じものを使用してはいませんでしょうか。

もし本気で面談をパスしたいと思うなら、先に説明した人柄欄や将来像欄に加え、意気込み欄を用意しておきましょう。そして案件内容に合わせて、意気込みの文章も書き直すことをおすすめします。就職活動時の履歴書の志望動機は会社毎に内容を変えますよね。それと同じことです。

もし生産管理系の開発案件で、本人も生産管理の開発経験が豊富なら「今まで生産管理系の開発案件にはリーダーとして参画したことも多く、次の案件でも今までの業務知識を活かして、提案から行い最適なソリューションにつながるよう尽力していきます」といった一言でも記載しておくと、印象も良くなることでしょう。

扱える言語の習得レベルを記載

スキルシートにはエンジニアが習得している言語を記載しますが、一度でも使用した言語をずらーっと並べるのではなく、習得レベルで分類するようにしましょう。

「参考プログラムがあれば扱える」「問題なくコーディング可能」「他者に指導できるレベル」といったように、三段階ぐらいで習得レベルが分かるようにしておきます。そうすれば面談の担当者もどれだけスキルがマッチしているのか分かりやすいですし、決めやすくもなります。

使用言語だけでなく、DBやOS、担当フェーズなども習得レベルを分類しておくと良いかもしれません。あまりに煩雑になるようであれば、次に説明するようにスキルマップに一覧をまとめておくとよいです。

補足情報として添付資料をつけてもよし

スキルシートは簡潔に記載すると見やすくなって良いのです、そうすると情報量が少なくなってしまうのが悩みです。

相手に自分の技術力を知ってもらうには、さまざまな情報を与えたいものです。できるだけ多くのことを伝えたいのであれば、補足資料という形で追加の資料を用意するのも一つの手です。

スキルマップのようなものを用意したり、受託開発の実績一覧を添付資料として添えておきます。受託開発の実績は、受託での開発請負案件では信頼度を高める上で有効です。

新入社員なら学生時代の製作課題を記載

スキルシート(技術経歴書)を書く際に、一番困ってしまうのが新入社員です。つい最近まで学生だったため実務経験がなく、記載できる経歴といえば社内研修ぐらいでしょう。

そうすると経歴書ベースでアピールするものがありません。そうした場合はせめて学生時代の製作課題などを記載してアピールしておきましょう。

例えばですが、以下のように記載しておくだけでも、面談時の話のネタにもなりますし、ある程度専門的なことを学んできたことの証明ができます。

【技術経験(学生時代の卒業研究)】

【作成物】 Androidを利用した連絡先交換アプリケーション
【内容】 Android端末に搭載されたカメラを利用して、相手の連絡先が記載されたQRコードを読み取ることで簡単で迅速な連絡先交換ができるアプリケーション
【開発言語】 Java 【開発OS】 Windows7

新入社員の場合は面談相手もスキルが無いことは承知していますので、人柄や本人の意気込みがより大事になってきます。面談の受け答えは想定問答を用意して事前練習をしておきましょう。
※参考記事「新人エンジニアが初めての客先面談でアピールすべきこと・注意すべきこと

 

おわりに

これまでご紹介してきたことは、あくまで小手先のテクニックになるかもしれませんが、同じようなスキルを持った技術者が天秤にかけられれば、少しでも好印象だったエンジニアを合格にするはずです。

スキルシートもただ経歴を記載するだけでなく、少しでも印象を良くするための工夫を凝らしていきましょう。

 



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