システムエンジニアに向いている性格については、ロジカルな思考ができることや、几帳面な人間の方がよいと言われることも多いです。それらも間違いではないと思いますが、良い意味で心配性であること、というのも良いシステムエンジニアになるための要素だと考えております。

不安があるから品質を追求する

システム開発において大事なことは「工程」と「品質」。いくら高度な技術をもってして複雑なトランザクションの発生するシステムを構築したとしても、頻繁にバグが発生するようでは論外。もしそのバグがきっかけで莫大な損害賠償を請求されたとか、人命が失われたという話にまで発展すればもはや洒落ではすまされません。

やはり有能なシステムエンジニアは工程と品質に関して徹底しなければなりません。そこで質の高いシステム・プログラムをつくるには、心配性であることが大事なのです。

心配性ゆえに、あらゆる不安を覚えます。本当にこのロジックで処理が完遂するのか・・もしお客様が想定外の操作をしたら、データの不整合は発生しないだろうか・・など、不安を感じる局面は数え切れないほど。

ではその不安をどのようにして払拭するかと言うと、考えられるリスクを仕様に落とし込み、実装し、テストケースを網羅してチェックを行う。こうして質の高いシステムは作られるのです。

そこまでやっても本番稼動を迎えた日のエンジニアの心中は、不安が押し寄せてくるでしょう。決して喜びや開放感だけで満ちるのではなく、喜び半分、不安半分といったところでしょうか。

根拠のない自信は禁物

エンジニアにとって根拠のない自信は禁物。もちろんエンジニアにとって、自分が成長していくためには、自分のスキルに自信を持つことも大切であるが、必要なのは、経験則に基づく自信。

根拠のない自信を持っているシステムエンジニアは、システムに潜むリスクを見落としてしまうことも多い。「自分の作ったものは完璧だ」という思考よりも、「どこか穴がないだろうか」と常に不安と戦っているようなエンジニアの方が優秀であることが多いのではないでしょうか。

心配性でなければ経験を積め

ただし心配性でなければシステムエンジニアになれないかと言われれば、必ずしもそうではありません。冒頭でも述べたように、システムエンジニアとしての素質はロジカルな考えができることなど、いくつかあると思います。

ただ性格は簡単には変えられないもの。そんなときはいかに多くの経験を積むかが重要になってきます。システム開発の現場に入り、さまざまなものを見ることで、だいたいリスクとして押さえなければならない部分が見えてくるもの。

業界経験も長く、ベテランの域になれば、ある程度チェックすべき観点を押さえ、品質の高いシステムが作れるようになってきます。そこが新米エンジニアとは違うところ。ただし自信過剰になりすぎてしまうのも良くないですが・・

 

心配性という言葉はマイナスのイメージがあるかもしれませんが、職業としてエンジニアを目指している方は、良い意味で心配性になれることも心がけておきましょう。



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