システム開発における忙しさは、プロジェクトによってさまざまではありますが、中には慢性的に長時間の残業をしている現場もあったりします。
そうした現場に身を置いているSEは、心身ともに疲弊し、病気になったり精神疾患を患ってしまうこともしばしば。ですがそうした現場でも平気な顔して開発業務に取り組んでいるSEがいることも事実です。
前者と後者のSEでは何が違うのでしょうか? もともとの体力・気力の違いはあるかもしれませんが、もう一つは適度に気を抜けるかどうか、ということも重要になってくると私は思っています。
そこで今回では超絶忙しい開発プロジェクトにおいても、適度に気を抜くことのすすめについて、お話していきたいと思います。
集中力はずっと持たない
まず人間の集中力は、長時間にわたり持続できるものではありません。中には超人的な能力を持つ人がいるかもしれませんが、多くの人は1日8時間ぐらいの労働が、一番集中力を保ちながら働くことのできる時間ではないでしょうか。
では毎日4~5時間も残業をして、休日出勤もしていながら、パフォーマンスの高い仕事をするエンジニアがどうしているか? ですが、これは冒頭でも申したように、適度に気を抜いているのです。
気を抜く箇所の見極めが大事
「気を抜く」といっても、決してサボっているわけではありません。
細心の注意を払って取り組むべき業務と、片手間で思考スピードをダウンさせながら取り組める業務をしっかりと理解して、状況に応じて自身の集中力や能力の出力値を変えながら業務に取り組む、ということです。言い方を変えるのであれば「要領良く仕事をする」という表現でもよいでしょう。
常に全力で業務に取り組んでいると、身体的疲労以上に精神的疲労が蓄積し、日常生活にも支障をきたすようになってきます。
ただ新入社員のころから仕事の質を見極め、要領よく仕事をこなしていくのは難しいかもしれません。経験を積むことでだんだんと分かるようになってくるものでしょう。
ということで、要領よく仕事をこなすためのヒントを、次にご紹介していきたいと思います。
要領よく仕事をこなすには
業務の性質を見極めよう
要領よく仕事をこなす上でまず必要となるのは、これから担当する業務の性質と、自身の能力値を正確に見極める力です。
自分の力であれば、どの程度の力で目の前の業務を終わらせられるのか、そうした部分をしっかり見極めていくことで、発揮するパワーのコントロールができるようになります。
自分の能力値を過信しすぎないこと。そして業務内容を理解し、それを終わらせるまでの道筋をしっかりと考えられること。こうした力を経験を積んでいく中で身につけていきたいものです。
もちろん右も左も分からない頃は、どんな作業に取り組むにも全力投球になるでしょうが、経験を積んでいくうちに、力の加減を理解できるようにもなるはずです。
工数見積もりは余裕を持って
自身が担当する作業において、工数見積もりをする際には、ある程度のバッファを含んで見積もっておくことも良いでしょう。
システム開発をしていても、予定通りに作業が進むことはありません。予期せぬトラブルが発生することもあれば、横から新たな作業依頼が割り込んでくることだってあります。
そうした際に、当初のスケジュールに余裕がなければパンクしてしまいますが、ある程度のバッファを積んでいれば、余裕を持って対応できるものです。スケジュールだけでなく、気持ちにも余裕を持って業務に取り組むことも大事です。
いかに自分が楽できるかを考えよう
そしていかに自分が楽できるかを考えることです(これも決してサボるという意味ではありませんが)。
プログラミングであれば、他システムのソースコードを積極的に流用したり、分からないことは周りの人間に相談したり、手戻りがないように業務の段取りを考えたり。
仕事はチームプレーですから、自分一人で抱え込む必要はありません。言葉は悪いですが、利用できるものはどんどん利用していきましょう(もちろん状況によっては、自分自身が誰かに助言を与えることも忘れずに)。
長時間労働ではなく、いかに少ない労力で最大限のパフォーマンスを上げられるかを意識することが大事です。
おわりに
どれだけ忙しくても、常に心の余裕は持っておかなければ、仕事の質、ひいてはシステムの品質も悪くなってしまします。
急なトラブル対応でにっちもさっちもいかないときには通用しないかもしれませんが、どれだけ多忙であろうとも、要領よく仕事をこなし、適度に気を抜いていくすすめを私自身は提唱したいと思います。
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