今やどんな業界でもIT化が進んでおり、大なり小なり様々な企業でシステムが導入されています。実際に当社でも日々ありとあらゆる案件情報が飛んできており、その内容も実に多様です。

当社が拠点をおくのは名古屋市ですが、ここ中部地方(名古屋・愛知県)で多く見られるシステム開発案件や、全体の傾向についてご紹介していきます。名古屋にも拠点を出そうかと考えているソフトウェア企業は、是非参考にしていただければと思います。

製造業系の開発は群を抜いて多数

ものづくり王国と呼ばれる愛知県だけに、製造業系の開発案件は他地域に比べて群を抜いて多いです。そのため制御系では産業用ロボット制御などのFA(ファクトリーオートメーション)系の仕事や、業務系でも生産管理系の開発案件が多く見受けられます。

そのため製造業系の開発を得意とするエンジニアが多いのも中部地方ならでは。

なんといっても自動車系開発

製造業の中でも、やはり愛知県といえば自動車系の開発案件が目立ちます。それもそのはず、日本一の時価総額を誇り、販売台数でも世界一に輝いたことのある世界的自動車企業の本社があるのですから。

今の時代の車はコンピュータ制御なくして動きませんし、生産効率を上げるためにも業務のIT化はなくてはならないものです。そのためシステム開発に投じる予算も莫大で、中部地方のIT産業が多大なる恩恵を受けていることは間違いないでしょう。

この企業での開発はいろいろと独自の制約が多いようで、一度でもこの企業での開発経験があるエンジニアは、再度同企業でのプロジェクトに参画する際にも優遇されます。

製造業系はお客様が名古屋市近郊で通勤が大変

製造業の拠点はどうしても名古屋市内ではなく、名古屋市近郊が多いのも特徴のひとつ。

余談ではありますが、関東のエンジニアであれば県外から通勤することも当たり前でしょうが、名古屋では通勤時間が長くなると、プロジェクトに入ることを敬遠するエンジニアも多いのです。

そのため人手不足の状況が続くと、名古屋市内での開発案件には人が集まりやすく、通勤が大変になる市外の案件には人が集まりにくくなる傾向があります。

その他分野の開発案件の傾向

中部地方では圧倒的に製造業系の開発案件が多いわけですが、その他の分野についても簡単にご紹介していきたいと思います。

生活インフラは電気とガス

生活インフラ系の案件なら、電気とガスが中心。どちらもまだまだ汎用機系の案件が多数で、COBOL系技術者にとっては入りやすい現場になります。

しかしいずれはCOBOLでの開発も終わりを迎える時が来るでしょうから、COBOLしか扱えないエンジニアはCOBOL以外の言語も身に着けておきたいものです。

金融系は地銀レベル

メガバンクが東京に集中していることから、金融系の案件は関東に集中しています。そのため中部地方では滅多に金融系の案件が回って来ることもありませんし、金融系の業務知識が豊富な技術者も少ないのですが、決してゼロではありません。

メガバンクのような大手金融機関ではなく、信用金庫や地銀レベルの開発案件がちらほらといったところです。

公共系(地方自治体)は他と変わらず

公共系案件についてですが、官公庁案件となるとどうしても関東に集中してしまいますが、地方自治体系の開発であれば他地域と大差ないでしょう。

地方自治体系は市町村合併によって母数は減少しましたが、それでもゼロになることはありません。当社でも得意分野として開発案件に従事している分野です。

文教系も他と変わらず

文教系案件も公共系と変わらず、地方にも無くてはならない機関ですので、インフラ案件を中心にしばしば見受けられます。ただ愛知県は学校数も多いので、文教系の開発はその他地方都市よりも多いかもしれません。

 

おわりに

中部地方(名古屋市・愛知県)での開発は、やはり自動車関係を中心とした製造業が占める割合は大きいです。車載制御にかかわるECU(エンジンコントロールユニット)開発などを得意とする技術者が多いのも、中部地方ならではの特徴です。

全体の案件数の総量については、関東と比べたら圧倒的に少ないでしょうが、製造業以外の開発案件もそれなりに存在します。

 



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