テスト工程でのエビデンス作成で大切なこと、守るべきこと

システムの品質を保証するために行うテスト工程。テストケースを作成し、テスト仕様書にもとづいて実施していくわけですが、エビデンスを残していくことを忘れてはいけません。

エビデンスは「しっかりとテストを行いました」ということを証明する資料になるのですが、そのエビデンスを作成する上で大切なこと、守るべきことをご紹介していきましょう。

因果関係をはっきりさせる

エビデンスを作成する際には、処理結果だけを残すのではなく、なぜそのような結果が出力されたのかの因果関係が分かるようにしなければなりません。

テスト仕様書にも「AというデータがBという条件の場合、Cという結果になる」というように、なぜそのような結果が出るのかという根拠が記載されているはずです。エビデンスを残す目的は、先ほども述べましたが漏れなくテストを実施したことの証明です。だからインプットデータや条件についてもエビデンスとして残しておかなければ意味がないのです。

そのため上記のような場合では、「Aというデータ」・「Bの条件」・「Cの結果」の3つを確認できるように、エビデンスをまとめていかなければなりません。

テスト仕様書の項番とリンクさせる

これはエビデンスを作成する際の常識ですが、エビデンス内には必ずテスト仕様書の項番を記載して、リンクさせるようにしましょう。

大規模なシステムになると、テストケースの量も多くなり、それに伴いエビデンスも大量になってきます。そうすると、どのエビデンスがどのテストケースのものなのかが分からなくなってしまいます。

だから共通の項番を使用して、お互いを紐づけることができれば、テスト仕様書からエビデンスを追うことも容易になりますし、その逆もしかりです。

補足説明を付け加えて分かりやすく

エビデンスを残す作業も、ただテストケースの通りに画面のハードコピーを取るだけでなく、分かりやすくまとめることが大事です。ともすればエビデンスを納品物としてお客様に提出することもあります。果たしてお客様がいちいちエビデンスを検証するかどうかはさておき、誰が見てもどのようなテストを行ったのかが分かるようなエビデンスであることが理想です。

もしエクセルなどに画面のハードコピーを貼り付けていくのであれば、インプットとアウトプットの関係性が分かるように、矢印を引いたりする工夫をすると良いでしょう。また吹き出しをつけて事象の説明を加えておくと、いちいちテスト仕様書を確認することなく、どんな機能の確認をしたのかが一目で分かりますので、読み手に取って優しいエビデンスとなります。

その他にも一つの画面にインプットデータとアウトプットデータが複数ある場合には矢印の色を使い分けたり、画面の中でも注目して見てほしい部分は赤枠を設けるなど、いろいろと工夫のしがいはあるものです。

データか紙かは現場のルールに従う

エビデンスの残し方については「必ず画面をそのまま印刷せよ」という人と、「データで画面のハードコピーを取っておけば大丈夫」という2パターンの人がいます。

「画面をそのまま印刷せよ」という人は、データでの管理だと結果の改ざんがしやすいため、正確性を保証できないと主張しますし、「データで管理する」という人は、紙だと管理も煩雑になるためデータで問題ないと主張します。これはお互いどちらも間違っていませんし、それぞれにメリットはあるので結論は出ない論争でしょう。

しかしメンバーがそれぞれ好き勝手にエビデンスを取ってよいわけではなく、どちらかの主張に合わせることになるでしょう。テストを実施するエンジニアが守るべきことは、現場のルールに合わせることなのです。

もし画面をそのまま紙で印刷しろという指示があれば、それに従うべきですし、データでまとめろと指示があれば、エクセルなどでエビデンスファイルを作るようにしましょう。

 

おわりに

テスト工程とは、テストケースを作成して消し込んで終わりではなく、エビデンスを作成するところまでがテストなのです。今回ご説明したことを意識しながら、エビデンス作成においても質の高い仕事をするようにしましょう。

 


【記事を書いている人】

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鍵谷 隆 -KAGIYA TAKASHI-

開発系エンジニアとしてキャリアをスタートさせ、物流、文教、自治体系の開発に従事。現在は営業・採用を主な業務としている。使用言語はVBA、VB.NET、Java。担当フェーズは設計~テスト。

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