システムエンジニアであれば、常に技術者としての成長を意識しなければなりません。できることの幅や密度が、SEとしての評価になるのですから。

そして成長するためには個人的な努力は必要です。ですが会社に身を置くサラリーマンSEの場合、個人の努力だけでは限界があります。スキルを高めていくには会社側のサポートも絶対に必要なのです。

SEのスキルは会社と二人三脚になって伸ばしていくもの

まずSEとしてのスキルについてですが、ざっと思い浮かぶだけでも、以下のようなものが挙げられます。

  • 使用できるプログラム言語の数
  • 担当できる工程の幅
  • 業務知識の豊富さ
  • コミュニケーション能力
  • 取得している資格

それぞれの詳細については「SEやPGにとってのスキルとはいったい何を指すのか?」にてご説明しておりますので、そちらを参考にしてください。

これらの中でも資格取得のための勉強は独学でも対応できそうですが、その他は自分ひとりでどうにかするのはなかなか難しいものです。と言うのも、その他の項目は主に仕事を通して身につけていくものだからです。

そして仕事を通してスキルを伸ばしていくには、成長につながる仕事ができる環境に身を置いていることが大事であり、会社側のサポートも必要になってきます。つまりシステムエンジニアのスキルは、ソフトウェア企業とSEが二人三脚で伸ばしてくものとお考えください。

どんな開発を任せてもらうかの決定権は会社にある

例えばSE自身がJavaを覚えたいなと思っていても、Javaを使うことのない開発案件に参画させられてしまえば、Javaのスキルは伸びていかないでしょう。言語の問題だけでなく、もし金融関係の業務知識を覚えたいと思っていたとしても、参画するプロジェクトが製造業関係であれば、本人の意にそぐわない結果となってしまいます。

どのような開発案件に従事できるかは、会社側に決定権があり、サラリーマンSEである以上、会社の意向には従わざるを得ない状況も多々あるのです。

SEとして成長できる会社に身を置くことが大事

これまでご説明してきたように、SEがいくら「こんなことを覚えて、将来はこんなSEに成長したい」というキャリアプランを持っていたとしても、会社側が技術者の考えを無視して、全くスキルの伸びないような開発案件ばかりに参画させていては、キャリアを積んでいくことができません。

特にヘルプデスクやサーバー監視、PCのキッティングといった作業ばかりを与えられるようでは、SEとして成長していくことは絶望的でしょう。
※参考記事「将来を考えるならヘルプデスクで満足してはいけない

自身がSEとして成長していきたいと願うなら、スキルを伸ばせるような環境のある、考え方を持っているソフトウェア企業に身を置くことが大事なのです。SEを目指して会社選びをしている就職活動中は、会社の規模や人事担当者の人柄だけではなく、「この会社はSEとして成長していけそうな環境があるかな?」といったことも意識するようにしたいものです。

自分の希望を伝え、実現できる会社が理想

ただ会社側に指示されるがままに開発案件に従事していたのでは面白くありません。人生の中でも膨大な時間を仕事に費やすのですから、楽しみながら仕事をするのが一番です。

そのためには仕事を通して自分の希望を実現できることが必要です。だからこそ「制御系の開発もやってみたいな」とか「要件定義の工程も覚えたい」といった思いがあるのなら、遠慮することなく会社側にぶつけてみましょう。

そうしたSE側から上がってくる要望を汲んでくれる会社は、本当の意味で「SE想いの会社である」と言えるでしょう。

 

おわりに

システムエンジニアとして成長したいなら、個人の努力だけでなく、会社側のサポートが絶対に必要になることを覚えておきましょう。だからこそSEとして成長できる環境がある会社に身を置くことが大事なのです。

新卒であれば就活中、中途であれば転職活動中から、こうした意識を持って会社選びをしていくようにしましょう。

 



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