ITの現場で活躍するシステムエンジニアには、雇用形態に二つのパターンがみられます。それはフリーランスで活躍するSEと、ソフトウェア企業に所属するサラリーマンとして活躍するSEです。

サラリーマンSEを辞めて個人事業主としてやっていくのも選択肢の一つですが、フリーランスになることが正しいわけでもありません。実際の割合としてはサラリーマンSEが圧倒的に多いわけですし。そこでサラリーマンとしてシステムエンジニアを続けていくことのメリットをご紹介していきましょう。

困ったときに頼れる仲間がいる

サラリーマンとして会社に所属しているわけですから、周りには常に仲間がいます。会社に所属する社員は同じ目的を共有する者同士なわけですから、その目的を遂行するためには協力し合う関係性となります。

もし技術的な壁にぶち当たったとしても、周りの有識者に頼ることのできる環境があります。協力しながら仕事を進めていくことで、作業効率も高くなりますし、自分の力だけではどうすることもできないような困難も、多くの人の協力を得ながら乗り越えていくことができます。

また同期入社や年の近い社員がいれば、仕事のことだけではなく、プライベートな相談をすることもできるでしょう。仲間というものは、社会人生活をより充実させてくれる要素なのです。

自分のチームを持って、より大きな仕事ができる

自分のチームを持つということも、フリーランスSEには経験できない、サラリーマンSEだからこそ経験できることの一つです。

どれだけ仕事のできるSEでも、自分一人で遂行できる仕事の範囲には限界があります。ですがチームをつくって、メンバーに指示を与えることで、より大きな仕事を動かしていくことが可能になります。

たとえば個人事業主であれば、自分の担当作業は数十万~数百万レベルの規模となることが多いですが、サラリーマンとしてPMにでもなれば、数千万~億レベルの開発プロジェクトを自分の指揮で回していくことになります。

人を動かす立場になれば、それはそれで別の能力や苦労も発生しますが、より大きな開発プロジェクトを担当していきたいと思っているなら、サラリーマンSEを続けていくのがよいでしょう。

金銭的に安定している

過去の例を挙げるなら、リーマンショックの影響で世の中のIT予算がしぼんでいったとき、開発案件にありつけなかったフリーランスSEの多くが廃業したのではないでしょうか。

フリーランスは仕事がなければ、賃金を得ることができずに生活にも困窮してしまいます。しかしサラリーマンSEの場合は、世の中が不景気になっても、たとえ自分の仕事がなくなり社内待機状態になったとしても、会社は何の理由もなくクビにはできません。つまり仕事がなくても給料は支払われ続けるのです。

そうしたことを考えると、金銭的な面はフリーランスより安定していると言えます。ただし今の時代、会社も継続して存続している保証もありません。あくまで「フリーランスよりは」という表現になるでしょう。いずれにしろどう転んでもいいように、SEとしてのスキルは高めておきたいものです。

福利厚生

金銭的な話をするなら、サラリーマンは福利厚生の恩恵を享受できるのもメリットのひとつ。

家から会社までの交通費も会社が負担してくれますし、会社によっては保養所といった宿泊施設などの補助もあるでしょう。そして各種社会保険に加入させてくれるのは非常に大きいです。

サラリーマンであれば国民年金でなく厚生年金ですし、その年金も会社側が一定の割合を負担して、国に納めてくれているのです(健康保険も同様)。さらに雇用保険にも加入しますので、もし失業したとしても一定の期間、給付金をもらうことができます。

社会的信用度はフリーランスより高い

サラリーマンSEは個人事業主よりも社会的信用が高くなります。

例えば住宅ローンなどで多額の金銭を借り入れる場合、フリーランスだとなかなか審査が通りにくいもの。ですがサラリーマンとして1年以上会社勤めをしている実績があれば、個人的な過失がない限り、だいたいの審査は通ることでしょう。

サラリーマンを続けていると、社会的信用度を考える機会も少ないと思いますが、何も考えずにフリーランスになって後悔をすることもよく聞く話です。

 

おわりに

サラリーマンSEでいることには、以上のようなメリットがあるのです。特に規模の大きな開発案件を任してもらえるようになることは、SEとしての”やりがい”にも直結する部分です。

サラリーマンとフリーランスでどちらが良い悪いということではありませんが、サラリーマンとしてシステムエンジニアを続けることのメリットも頭に入れておくと良いでしょう。

ちなみに当ブログでは過去にフリーランスSEになることのメリットやデメリットについてもご紹介しております。興味のある方は以下の記事も是非ご覧ください。

 



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