システム開発という大きなくくりの中では、制御系や組込み系、業務系の開発が存在します。その中でも当社が最も得意としているのが業務系システムの開発。今回はそんな業務系システム開発の基本となる処理について、ご説明していきたいと思います。
業務系システムはインプット・DB・アウトプットが基本
まず覚えておいてほしいのは、業務系システム開発のポイントは「インプット・DB・アウトプット」が基本になるということ。
業務系システム開発におけるエンジニアの仕事を簡潔に説明するならば、インプットデータをDBに格納し、しかるべき時にDBからデータを抽出して、お客様が求める形でアウトプットするという処理を、システム化する仕事です。これはどんな業務であれ共通して言えることです。
例えば会計業務をシステム化するのであれば、売上金というインプットがあり、その情報をDBに格納します。そして会計帳票などのお客様が求める形に処理してアウトプットします。ざっと例を挙げて説明するならこのようなイメージです。
また制御系開発の現場ではDBを使用することがありませんので、開発の要所も変わってきます。業務系開発に慣れ親しんだエンジニアに制御系の仕事を任せても、制御系独自の処理を理解するまでには相当時間がかかってしまうでしょう。その逆もまた然りです。
インプット
インプットデータを持つことで、はじめてシステムが動き出します。要件定義をしている段階で、お客様からはよく「こんな機能をシステムで実現することは可能ですか?」と質問されることがありますが、インプットデータさえあれば、たいていのことは可能です。逆に言えばインプットデータがなければシステムとして実現することができません。
インプットデータはお客様が直接入力するデータ、他システムから連携されるデータなどがあります。他システムからの連携データはCSVデータが一般的。またバーコード情報をバーコードリーダで読み取ってインプットデータとすることもあります。
DB
DBとはデータベースのこと。開発環境によってはOracleだったりSQLSeverだったりと、使用するデータベースの種類が変わります。ですがDBにデータを格納したり、DBからデータを引っ張ってくるにはSQLを使用することに変わりはありません。
あとはDBの種類によってSQL構文が少々変わりますが、使用するうちに慣れていくでしょう。
アウトプット
アウトプットはお客様の要望に応じて、さまざまな形で出力されます。
参照だけしたいのであれば、画面表示だけで済みますが、お客様から帳票化してほしいとの要望があれば、帳票ツールを利用して帳票を作成しなければなりません。そのほかにもエクセルデータとして出力したり、他システムとの連携を考えた場合はCSVデータとしてアウトプットすることもよくあります。
業務系システム開発を進めるために必要な基本スキル
業務系システム開発の基本処理を理解いただいたところで、その処理を行うための基本スキルについても併せてご紹介したいと思います。
プログラミングスキルは当然必要になるわけですが、業務系の開発では、VB、Java、C#、各種.NET系の言語を使用することが多いです。またサーバー側で処理を行うストアドプロシージャなども覚えておいたほうがよいでしょう。
そしてこれも制御系エンジニアのスキルとは異なる部分ですが、DB操作が発生する業務系システムでは、SQLを使いこなせることが必須スキルとなります。業務系の開発に従事したいなら、SQLもしっかり勉強しておくことを忘れずに。
おわりに
業務系システムにおいては、どのような業務のどのような処理でも「インプット・DB・アウトプット」が基本になってきます。これは絶対なので、あとはどのようなインプットデータを取り扱い、どのような構造のDBに格納し、どのような形で処理してアウトプットするのかを考えるのがシステムエンジニアの仕事となるのです。
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