システムエンジニア(SE)やプログラマ(PG)となるためには、多くの場合は学生時代から専門学校なり大学なりで専門的な知識を学んでいることがほとんど。未経験のまま他業種から転職してくることは、割合としては少ないでしょう。
それでもIT業界で働きたいと思い、まったくの他業種から転職したい場合はどうしたらよいのでしょうか・・ということについて、本日はお話していきましょう。
未経験のままエンジニアになれる可能性は、景気によって変わる
未経験でシステムエンジニアやプログラマとして転職することは可能です。ただし景気の良し悪しによって、転職が成功する確率は変動します。それは以下のような理由から。
未経験者は教育にコストがかかる
SEやPGは技術職に該当するため、開発経験のない未経験者を雇用したとしても、次の日から経験者と同じように働けるわけではありません。場合によっては専門的な用語を知らないが故に、簡単な作業すら任せられない可能性もあります。
専門学校や大学の情報学部でコンピュータを学んできた子と比較しても、知識量という点では、既にスタートラインが違うのです。だから一人前のエンジニアとなるには、本来なら学校で学んでくるであろうコンピュータの基礎の基礎から会社は教えていかなければなりません。
単純に知識量という点で、一人前になるための成長スピードを測れるわけではありませんが、可能性として、会社は未経験者を教育する方が余分にコストがかかることを前提とする必要があります。
景気が良くて人手不足なら未経験でも転職しやすい
上記のことから、学生時代に専門的な知識を学んできた学生と、未経験の中途では、前者の人材の方が企業側も採用に前向きになることでしょう。
ただし社会の景気がよく、仕事はあるが人手が足りない場合、未経験者でもよいから採用しようと考える会社は増えてきます。逆にバブル経済の崩壊後やリーマンショックの後のように、景気が後退している最中では、情報学部の学生ですら就職が難しいぐらいなので、未経験での転職は絶望的でしょう。
年齢は若いうちの方が有利
これはどの業界でも共通して言えることですが、転職するなら若いうちのほうが圧倒的に有利です。特にSEやPGといった職業は、覚えることがたくさんあります。
生物学や脳科学的な側面からも、年を重ねれば重ねるほど、知識を吸収していくこと自体が難しくなってしまいます。あえてIT業界への転職のリミットを設けるなら、35歳までといったところでしょうか。
SEやPGになりたいのであれば、できれば20代のうちに転職してしまいましょう。
今は未経験でも転職しやすい時期
これまで説明してきたように、未経験でもエンジニアへ転職は可能なのですが、肝心なのは現在の状況ですよね。2017年時点では有効求人倍率も高くなっており、IT業界でも人手不足の状態が続いております。
そのため比較的未経験でも転職しやすい時期です。他業種で働いているけども、IT業界に転職したいと考えている方は今がチャンスです。今後景気が後退してしまえば、当分チャンスはめぐってこないでしょう。
未経験でエンジニアに転職するためにやっておきたいこと
現在は転職がしやすい時世であることをご説明しましたが、それはあくまでも”比較的”です。全てのソフトウェア企業が未経験者を受け入れているわけではありません。
就職や転職はある意味、求職者のプレゼン活動です。自分を雇いたいと企業に思わせることが大事です。
そこで未経験者なら、今の会社を辞める前に、ITパスポートなどの比較的簡単な国家資格を取得しておくと良いでしょう。情報系学部の学生の就活時なら、ITパスポートを取得しているぐらい、それほど大した評価は受けないでしょうが、他業種からの転職で頑張ってITパスポートを取得したとのことであれば、少なくとも本気度は伝わるはずです。
おわりに
自分が今身を置いている業界で、長い社会人人生を全うできるのか不安を感じている人も多いでしょう。IT業界も黎明期というわけではありませんが、スマートデバイスの登場やAIなどの新たな技術革新により、まだまだ仕事がなくなるわけではありません。
IT業界で働きたいなら、景気が良い今のうちに転職してしまうことをおすすめします。
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