近年では転職の方法も、実に多様化しております。リクナビNEXTやマイナビ転職といった、WEB上の求人媒体を利用することもあれば、昔ながらのハローワークを利用することもあります。

転職先探しの方法が多様化する中で、忘れてはいけないのが転職エージェントを利用するという手法。今回は転職先企業をお探しのSEのために、転職エージェントを利用した転職について、メリットやデメリットなどをご紹介したいと思います。

転職エージェントとは

まずは転職エージェントの説明から始めさせていただきます。
転職エージェントとは、転職志望者の希望に応じた転職先企業を提案しながら、転職支援を行うサービスを提供する事業者のことです。

例えばシステムエンジニアの転職なら、もし転職志望のSEが「転職先企業でも自治体系のシステム開発に従事したいから、公共系を強みとしているソフトウェア企業に転職したい」という希望があれば、転職エージェントは自前の企業データベースから条件に合う企業を見つけ、転職者に提案するのです。転職先企業に求めるものは業務内容だけでなく、希望年収や、希望勤務地などの条件を出すことも可能です。

転職エージェントから紹介を受けた転職者の入社が決まれば、受け入れた企業側は、採用したSEの想定年収の30%~35%を転職エージェントに報酬として支払うのが慣例となっています。

転職エージェントを利用するメリット

転職先企業を探す手間が省ける

転職エージェントに転職条件の希望を説明すれば、それに見合うであろう企業を提示してくれるわけですから、自ら転職先企業を探す手間が省けます。

特にソフトウェア企業は企業数も多いため、自身の希望条件にマッチする会社を探すだけでも大変です。そうした労力を代行してくれるだけでも、転職活動をスムーズに進めることができます。

面接スケジュールなどもエージェントが代行してくれる

転職時の手間を省くという面で言えば、企業探しだけでなく、面接のスケジュール確定なども、エージェントが主体となって行ってくれます。

会社を辞めてからの転職先探しであれば、フルタイムで転職活動に専念できますが、企業に在籍中のままでの転職活動においては、そうそう自由な時間を取ることができません。あまり転職活動に時間をさけないという方にとっては、スケジューリングを代行してくれるのはメリットとなるでしょう。

転職エージェントを利用するデメリット

紹介企業が優良企業とは限らない

転職エージェントから紹介された企業は、必ずしも優良企業とは限りません。もし「年収500万以上」という要望を出して、それに見合う会社を提示されたとしても、とてつもない残業の多い会社で、働き方についての配慮は薄いかもしれません。

受け身のままでの転職活動では、本当に良い会社、自分と合う会社を見つけるのは難しいです。満足のいく転職をしたいのであれば、自分でも情報収集するなり、努力することを忘れてはいけません。

転職エージェントも企業との付き合いがある

先の「優良企業とは限らない」という内容にも似ていますが、転職エージェントも転職先企業との付き合いというものがあります。

どういうことかと言うと、転職希望者に転職先企業を紹介するにも、企業間の付き合いにおいて、関係性の濃厚な企業を優先順位高く紹介するということです。こうなると100%転職者のことを思って転職サポートをしているかどうかと問われれば、グレーな部分はあるでしょう。

転職者は転職エージェントを無料で利用することができますが、エージェントはボランティア団体ではありません。営利企業である限り、絶対に企業間の関係性は無視することはできないもの。転職エージェントに頼りっきりというのも、よくないのかもしれません。

 

おわりに

転職活動における手間を極力省略させたいのであれば、転職エージェントを利用するのがよいでしょう。しかし転職は人生の一大イベントでもあります。盲目的に転職エージェントに薦められた企業で転職を済ましてしまうのは、少々危険な面もあるかもしれません。

転職エージェントを利用するにしても、転職時の条件だけで決めるのではなく、転職先の企業で自分がどのように活躍できるのかということも頭に入れながら、しっかりと自分で判断することを大切にしましょう。

 



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