システムエンジニアは他の職業と比較しても、多忙だと言われることの多い職業です。世間のイメージではSEは働きづめで、まともに休みも取れないのではないかと思われているかもしれませんが、意外と長期休暇は取りやすかったりするものです。
もちろん全ての現場の全てのSEに当てはまるわけではありませんが、サービス業に比べると、わりと好きな時期に休暇を取ることが容易な気がします。
SEは繁忙期と閑散期の差が激しい
システム開発にもサイクルがあり、納期前は鬼のように忙しくなることもありますが、納期前でもなく開発スケジュールにも余裕があれば、残業ゼロで定時退社が続く日もあります。
また運用・保守も含めて請け負っていたとしても、年次処理が立て続けに発生する月や、月末月初などは一時的に忙しくなることもありますが、そこまでやることがない閑散期に入る期間も存在します。
システムエンジニアの仕事はシステム開発なので、開発案件が立て込まなければわりと暇な期間が続きますし、逆にプロジェクトの納期が重なるなどで忙しい時期を迎えることもあります。繁忙期と閑散期の差が激しいのです。
繁忙期に取れなかった休みを閑散期にまとめて取得する
繁忙期にお盆休みや年末年始などの長期休暇シーズンが被ってしまうと、どうしても仕事優先で休みを取ることができません。そうすると閑散期になってから繁忙期に取れなかった休暇分をまとめて取得したりするので、時期を自分で調整しつつ、まとまった休みを取ることが可能になります。
また市役所などのシステム開発・保守をしていたりすると、お盆の期間もお客様は休みではないため、お客様を放置したままSEもいっせいに休みを取ることはできません。そうすると7月~9月あたりで、各業務それぞれで一番休みを取りやすい期間に休暇を取得しましょうと指示が出ることもあります。
SEが長期休暇を取りやすいと言っているのは、人より多く休んでいるというわけではなく、以上のような理由で休みをまとめて好きな時期に取りやすいからなのです。
製造業関係だと「好きな時期に」は難しい
製造業関係の開発案件に従事していると「好きな時期に」休暇を取得するのは難しいです。製造業関係は工場のラインをストップさせる関係で、全社的に休みが決められています。そのため開発に従事するSEたちも、基本は会社の休みに従って休暇を取得することになります。
ただし製造業関係は連休が続きやすく、年末年始・ゴールデーンウィーク・お盆休みなどは10連休ぐらいの長期休暇になることも珍しくはありません。
窓口業務ではないため休みが取りやすい
システムエンジニアの仕事が窓口業務ではないことも、長期休暇を取得しやすいもう一つの理由となります。
もし銀行や市役所といった窓口業務が発生する業態であれば、営業時間にもかかわらず窓口を空にしておくことは許されません。いつお客様がやってくるか分からないので、そうそう自分都合で休みを取ることも難しいです。また小売店や飲食店なども店を空にするわけにはいきませんので同様です。
対してシステムエンジニアは、基本は窓口業務がないため、わりと自分の都合で休みを取りやすいのです。ただし担当のお客様には、休みを取得することを伝えておくぐらいの配慮は必要になりますが。
有給休暇を取得する環境も整ってきた
ソフトウェア企業に所属するサラリーマンSEであれば、有休休暇が与えられていると思います。かつては体調不良や冠婚葬祭以外で有給休暇を取得することを良しとしない風潮もありましたが、昨今では私用で有給休暇を使うことも奨励されることが多くなってきました。
SEも多忙な日々が続くと本当に過酷なので、休める時には休暇を取得して心身ともにリラックスしようという考え方が広がっていることも、休暇を取得しやすい要因の一つでしょう。
観光オフシーズンに休暇を取得できるのは嬉しい
余談ではありますが、会社として休みが決められているわけではなく、自分の好きな時期を調整して長期休暇を取得できることは、観光に出かけるなら最適です。
ゴールデンウィークやお盆休みなどは、どこへ行っても混んでいます。しかし観光オフシーズンであれば、観光地も空いていることが多く、人込みにうんざりすることもなければ、高速道路の渋滞に悩まされることもないでしょう。
また航空券やホテルの宿泊費などもオフシーズンでは繁忙期と比較すると格段に安くなっております。自分の好きな時期に休みを調整できるということは、こうした恩恵も受けられるのです。
ただし振替えで休みが取りやすい分、世間が休みの日に自分は仕事・・という憂鬱な気分になることもデメリットとして無視はできませんが。
おわりに
年中忙しくして全然休みが取れないという超多忙なエンジニアもいますが、昨今では休日出勤すれば業務調整を行って、できるだけ振替えで休みを取ろうという風潮があるため、比較的休みは取りやすくなっていると思います。
そのため普段は忙しくしているシステムエンジニアでも、意外と時期を調整すれば長期休暇を取得しやいのです。ただし担当のお客様への報告や、自分の仕事はしっかりと終わらせてから休暇を楽しむということを忘れないようにしましょう。
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